『造像銘・墓誌・鐘銘 美しい文字を求めて -金石文学入門Ⅱ 技術編-』

B5版 222頁 鈴木勉著 雄山閣刊 定価2940円(税込み)

巻頭カラー 甲骨文、野中寺弥勒菩薩半跏像銘、山代真作墓誌、石川年足墓誌

妙心寺鐘銘、興福寺勧禅院鐘銘、磯子東漸寺鐘銘、鎌倉円覚寺鐘銘

目次

    1. 美しい文字を求めて
    2. 金石文学は情報伝達学
    3. 二次元・三次元・四次元性文字
    4. 文字を刻むこころと技術
    1. 甲骨文字の刻銘技術・・・さらい彫りの始まり
    2. さらい彫りの伝統
    3. 南朝・陳の太建七年銘鐘の浚い彫りと毛彫り
    4. 奈良県長谷寺法華説相図版銘の浚い彫り
    5. 中国と朝鮮半島の浚い彫りの例
    6. 文字の写し取り
    1. 飛鳥奈良時代の毛彫り刻銘技術
    2. 毛彫り刻銘技術の進化論
    3. 毛彫り刻銘技術と我が国の「流れの文化」
    4. 法隆寺金堂釈迦三尊・同薬師座像両光背銘の刻銘時期
    5. 法隆寺金堂釈迦三尊像光背銘と「ろう製原型埋け込み法」について
    6. 釈迦銘が「ろう製原型埋け込み法」で作られたとすれば
    1. 栄山寺鐘銘の技術とその撰・書者について

      1. 栄山寺鐘銘の美しさを考える
      2. 堂々たる文字型陽鋳銘
      3. ろう製原型埋け込み法とは
      4. ろう製原型埋け込み法の技術移転
      5. 栄山寺鐘銘の撰・書者はだれか
    2. 西本願寺鐘銘の陽文-失われた技術の復権-

      1. 陽鋳か陽起か
      2. なぜ「陽起」か
      3. 西本願寺鐘の調査
      4. 陽起はあるのか
      5. 失われた技術の復権
    3. 蘭渓道隆と物部重光の建長寺鐘立体ヘラ押し陽鋳銘-宋の高僧の要求に応えた新しい文字の技術-

      1. 建長寺鐘銘の美しさ
      2. 蘭渓道隆
      3. 物部重光
      4. 書の四次元性と上代の鐘銘
      5. 重光の立体ヘラ押し陽鋳銘の技術
      6. 蘭渓道隆らの要求に応えた文字の技術
      7. 高僧と物部鋳物師
    4. 物部國光・磯子東漸寺鐘の毛彫り刻銘技術

      1. 毛彫り刻銘技術の盛衰
      2. 物部鋳物師と文字の技術
      3. 「了欽謹題」
      4. 鎌倉時代の鉄工具
      5. 東漸寺鐘銘の毛彫り刻銘技術の凄さ
    1. 書くこと、彫ること
    2. 金石文学における文字の技術の分類
    3. 「文字の技術」分類一覧とその事例
    4. 解説 文字の技術